余命分布と死亡指数の関係
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概要
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集団の死亡リスクの評価法として平均余命,死亡指数や年齢調整死亡率などがある。一般に生命保険では,死亡指数が死亡リスクの指標として用いられる。ある特定の属性を有する集団の死亡リスクを一つの数字として表現できる死亡指数は,引受査定実務上,便利な指標である。しかし,通例,複数年分をまとめて算出した死亡指数は,保険年度の要因が捨象され,リスクは恒常性のものと見做されるために,現実の死亡リスクと乖離したものになる可能性がある。一方,保険年度(経過年数)と死亡者数の関係に着目した死亡リスクの評価法として,余命分布がある。今回,この二つの死亡リスク評価法(死亡指数と余命分布)の関係を,保険年度の視点から分析した。その結果,死亡指数として同じ値を示した集団でも,余命分布として保険年度を加味して分析すると,多様な分布が存在し得ることが確認できた。これは,従来から言われている,保険年度別死亡指数によるリスクのタイプ分類(逓減性危険・恒常性危険・逓増性危険)に相当するものであり,改めて,保険年度の重要性が強調される結果となった。
- 2010-03-17
著者
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