CO_2循環における炭酸塩岩溶解の役割(<特集>CO_2シンクとしての炭酸塩岩と地球環境)
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概要
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The geochemical cycle of CO_2 in a carbonate rock area was discussed by using for an example obtained for Akiyoshi-dai Plateau (Yamaguchi Prefecture), one of the big gest karst plateaus in Japan. The calcium concentration of the baseflow of the groundwater in the area showed seasonal fluctuations, and followed changes in CO_2 concentration in the soil. Soil CO_2 measured in the meadows which cover most of the area varied from a minimum of 0.08% at a soil temperature of 3.8℃, and a maximum of 1.2% at 20.8℃. The calcium concentration in the groundwater is controlled by waterlimestone dissolution equilibrium, under open system conditions depending on the meadow's soil CO_2 concentration. At the runoff peak of groundwater issuing from Akiyoshi-do Cave, which has the biggest drainage basin in Akiyoshi-dai Plateau, 18.5 km^2, the calcium concentration increases due to the flushing out of water with a long residence time in the deeper phreatic zone. During 1983-1986, a yeary average of 2,100 tons of limestone was dissolved in 2.1×10^7m^3 of groundwater issuing from Akiyoshi-do Cave, its catchment basin including 16.5km^2 of a limestone area: the mean solutional denudation rate is 51mm/ka. The amounts of CO_2 untilized on chemical weathering in carbonate rock areas in the world, corresponding to the same amounts of chemically weathered carbonate rocks in mol, were estimated by using the limestone denudation rate of 50mm,/ka and found to be 8x10^<11>kg/y. The role of chemical weathering of carbonate rocks cannot be ignored in the geochemical cycle of CO_2.
- 日本地球化学会の論文
- 1993-06-15
著者
-
井倉 洋二
九州大学農学部森林環境研究部門
-
吉村 和久
九州大学大学院理学研究院
-
吉村 和久
九州大学教養部
-
吉村 和久
Department Of Chemistry Faculty Of Sciences Kyushu University
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