品質を考慮したタモギタケ品種の選抜
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概要
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生産施設における栽培に適応したタモギタケの優良品種を作出することを目的として,交配菌株の生産性と子実体形質の評価により品種選抜を行った.交配親2菌株(対照)と比較し,204の交配菌株の中から3次の選抜により5菌株を選抜した.子実体の形質評価に基づく主成分分析の結果から,選抜菌株は対照品種より未熟子実体発生率と変形率が低かったこと,および柄下部軟率が高い3菌株と低い2菌株に分類されたことがわかり,選抜菌株の形質的な優位性が示された.また対照を含めた6菌株の子実体について,呈味成分である遊離アミノ酸およびグアニル酸含有量を分析した結果,菌株間差が大きいことが示され,食味の菌株間差が大きいことが推測された.5菌株の栽培試験の結果,子実体の外観評価が高い菌株291が選抜された.
- 日本きのこ学会の論文
- 2008-10-31
著者
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原田 陽
北海道立林産試験場
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宜寿次 盛生
北海道立林産試験場
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米山 彰造
北海道立林産試験場
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冨山 隆広
株式会社スリービー
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原田 陽
北海道立林産試験場きのこ部
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森 三千雄
北海道立林産試験場
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五十嵐 啓蔵
株式会社スリービー
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