適塩指導を取り入れたみそ汁の調理学習(第1報) : 児童の塩味に対する識別力の検討
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概要
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塩分の過剰摂取は,高血圧や脳卒中などの健康障害を引き起こす恐れがあり,過剰の摂取を防ぐには子どもの頃からうす味に慣れることが肝要である。現行の小学校家庭科におけるみそ汁の理学習は,みそに含まれる栄養素や,実の選び方,調理の方法で構成され,味(塩味)に対する指導はほとんどなされていない。本研究は,適塩指導にあたってみそ汁の調理学習にこれを組み込むための基盤として,塩分濃度の異なる食塩水,すまし汁,みそ汁で官能検査を行い,児童の塩分識別力について調べた。その結果,小学校6学年の児童は,濃度の異なる食塩水及びすまし汁と,みそ汁の塩味を識別することができ,味覚による適塩指導が可能であることが判明した。また,児童らは適塩濃度より濃い塩分濃度を好む傾向にあり,適塩指導の必要性が確認できた。
- 日本教科教育学会の論文
- 1993-11-30
著者
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