オオバヤドリギと宿主の水分生理特性と物質生産
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概要
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オオバヤドリギ(Scurrula yadoriki)と種々の宿主の葉の水ポテンシャルの比較を行い,P-V曲線法を用いて,それぞれの葉の水分生理特性を検討した.さらに,光合成速度の測定によりオオバヤドリギと宿主の同化生産能力の差異を明らかにした.オオバヤドリギは宿主よりも低い葉の水ポテンシャルを示し,宿主からオオバヤドリギへ水分の移動が起こっていることが示唆された.光合成速度はオオバヤドリギと宿主間で有意差は認められなかったが,蒸散速度は宿主と比較してオオバヤドリギの方が顕著に高い値を示した.これに伴う葉の水ポテンシャルの低下により宿主から水分および養分の獲得が可能となり,オオバヤドリギは恒常的な物質生産と成長を行っていると考えられた.また,オオバヤドリギでは日中の高い蒸散速度により水ストレスを受けることが想定されるが,オオバヤドリギは宿主よりも膨圧を高く維持できる耐乾性の強い葉を持つことが示唆された.
- 2009-04-30
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