ミヤマチャバネセセリ越冬蛹の発育におよぼす温度の影響
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概要
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ミヤマチャバネセセリの越冬世代幼虫の老熟・蛹化は,茨城県つくば市の野外条件で10月上旬から12月中旬に起こり,そのピークは10月下旬から11月上旬であった.幼虫が10月に老熟した場合には前蛹期間は平均約5日だったが,11月半ばを過ぎて老熟した場合には前蛹期間は平均約20日になった.越冬蛹が,12L:12Dまたは15L:9Dの日長条件下の様々な温度で飼育された.蛹休眠は野外条件で1月に覚醒した.日長条件は蛹期間の長さにほとんど影響しなかったが,温度の日変化は蛹の発育に影響を与えた.変温条件で蛹が飼育された場合,平均温度が同じ恒温条件よりも,特に低温の場合に蛹期間が短くなった.越冬蛹の発育零点と有効積算温度は,恒温条件では13.0-13.3℃と158-165日度,変温条件では12.2-12.3℃と171-173日度で,変温条件で発育零点が低かった.蛹は周囲の温度が低い早春に,このメカニズムを使って早く羽化することができるだろう.
- 2009-09-30
著者
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井上 大成
Tama Forest Science Garden, Forestry and Forest Products Research Institute (FFPRI)
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井上 大成
Tama Forest Science Garden Forestry And Forest Products Research Institute
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井上 大成
森林総合研究所森林昆虫研究領域
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井上 大成
千葉大・園芸
-
井上 大成
千葉大学園芸学部:(現)農林水産省森林総合研究所四国支所
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