経済発展に伴うエネルギー革命の韓日比較(自由論題論文,1995年秋季大会)
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概要
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韓国におけるエネルギー消費が,経済発展や都市化の進行の中でどのように推移し,林産燃料から化石燃料へといかに転換したのかを,日本と対比させつつ,統計データを用いて分析した。その結果,両国のエネルギー革命の時期として,韓国は1960年頃から'90年頃までの約30年間を,日本は'57年から'60年代後半までの約10年間を措定できた。両国ともに国民所得が約8,000米ドル/人(1985年価格)に達する頃にエネルギー革命が完了したと考えられる。また農村人口率からみると,韓国は約20%,日本は30%弱の時期と推定される。日本では'50年代のエネルギー革命が始まる以前にも,薪炭材の総エネルギーに占める割合は8%に過ぎず,'66年以降には1%となった。韓国では資料の得られる'60年に薪炭材エネルギーが66%を占めており,エネルギー革命が終わる'89年になって,'66年当時の日本と同様に1%となった。韓国のエネルギー革命が長くかかった理由としては,'60年代まで政治・経済的な混乱があったために,日本と比べて経済成長が遅かったこと,農村人口がより多かったこと,そしてオンドルの燃料転換に時間がかかったことが挙げられる。
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