9. Pseudomonas putrefaciens乾燥細胞の復元について(一般講演,昭和50年度第21回凍結及び乾燥研究会講演並びに討論要旨)
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概要
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(1)Ps. putrefaciens IAM 12079株の2% Na-glutamate in 0.05M phosphate bufferを分散媒として用いた乾燥後の生残菌数は,復水液の浸透圧及び組成によって大きな影響をうける.LiCl,NaCl,KCl,NH_4Clの至適浸透圧は87〜134atm付近であり,10〜15% NaCl復水による生残菌数は水による復水の場合の約10^5倍,0.5% NaCl復水の場合の15〜30倍であった.生残菌数はchlorideでは高く,nitrateでは低かった.(2)Mg^<++>,Ca^<++>等の二価カチオンで復水した場合には,一価カチオンに比べ低濃度域で有効であった.また高張塩類(一価カチオン)溶液,二価カチオン溶液による復水の効果はその後の低張液による希釈,置換によって影響されず,生残菌数は復水時点における条件によって大きく決定されると考えられる.(3)分散媒にMg++を加えると生残菌数は増大した.5% sucrose+Mg^<++>,または5% sucrose+Mg^<++> in 0.05M phqsphate bufferを分散媒として乾燥し,10% NaClまたは0.06M MgCl_2で復水した場合の生残率は45%前後で,2% Na-glutalnate in 0.05M phosphate bufferで乾燥し0.5% NaClで復水した場合の70〜80%に達した.(4)乾燥によって障害を受けた細胞はFe^<++>に対する要求性が増大することが示唆された.
- 低温生物工学会の論文
- 1975-08-10
著者
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