文産出に名詞句の有生性と語順の及ぼす影響 : 視覚世界パラダイムを用いた視線計測による研究(人間の言語処理と学習)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Griffin&Bock(2000)では、場面描写課題を用いて文産出時の話者の視線を計測し、オブジェクトの注視順序と発話文の語順が対応することを示した。本研究では、日本語の存在文を用い、文頭の語が主格ではなく場所格の場合でも同様の注視パターンが見られるか、さらに、語の有生性がどのような影響を与えるかについて検討した日本語の存在文でも視線と語順に対応関係が見られること、名詞句の有生性が文法機能の付与に影響を与え、有性名詞句に場所格より主格が付与される方が、産出負荷が小さいことが示された。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2009-07-11
著者
-
酒井 弘
広島大学
-
酒井 弘
広島大学大学院教育学研究科
-
小野 創
近畿大学理工学部
-
SAKAI Hiromu
広島大学大学院教育学研究科
-
〓 瑩
広島大学大学院教育学研究科
-
小野 加奈子
広島大学
-
酒井 弘
Graduate School of Education, Hiroshima University
関連論文
- 文理解の過程における事象タイプの認知--日本語のアスペクト情報処理を手がかりに
- 話し言葉の理解における韻律情報処理のタイムコース--視覚世界パラダイムを使用した視線計測による検討
- 構造的曖昧文の処理における項と付加詞の非対称性 : 日本語の名詞句と副詞を比較して(人間の日本語文理解・産出)
- 上級学習者による日本語の主語関係節と目的語関係節の処理 : 全文読み実験による母語話者との比較を通して(人間の言語処理と学習)
- 話し言葉における複合語処理の脳機能 : fMRIによる探求
- 話し言葉における情報統合を支える脳機能 : fMRIによる探求(人間による言語理解・言語処理)
- 文理解の過程における事象タイプの認知 : 日本語のアスペクト情報処理を手がかりに
- 「バーチャル・ユニバーシティ」プロジェクトにおけるネットワーク利用授業に対する受講生の印象評定
- 第二言語の動詞学習における意味推論のための手がかり : 中国語を母語とする日本語学習者を対象として(人間の言語処理と学習)
- Processing object relative clauses in the context Another support for the discourse function account for the processing load asymmetry