プローブカー情報と区間旅行時間によるリンク旅行時間推計(ITSポジショニングシステム,一般)

概要

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カーナビの経路案内では、出発地から目的地までの経路の旅行時間が最短となる経路探索を行うため、リンク毎の旅行時間推定が重要な課題である。このリンク旅行時間の取得には、走行中の車両から交通情報を収集するプローブカーの利用は、経費とエリアカバーの観点から最も有効な手段の一つである。本報告では、プローブカー情報を使ってリンク旅行時間を推計する新たな手法を提案する。ここでは、車両のリンク旅行時間のバラツキに対し、ローパス・フィルターの役割を果たす区間旅行時間の考え方を示し、リンク旅行時間を平均化するために、この区間旅行時間を利用する。シミュレーションでは、全車両の走行時間から求めたリンク旅行時間を真値と見做し、プローブカー情報を用いた推定値との差を誤差として精度を定義する。プローブカーの普及率を1%から10%の範囲で変化させてシミュレーションを行い、プローブカーの普及率5%の状況で、リンク旅行時間の誤差率は4%〜28%が得られている。更に精度の高いリンク旅行時間推計を行うには、情報収集する車両台数と交通状況が重要なファクターであることを示す。
2009-07-09