雑音環境音声認識におけるスペクトル変形併用法の検討

概要

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雑音環境音声認識では、雑音による音声のスペクトル形状変形への対応が必要である。雑音環境音声認識に用いるスペクトル変形法のうち、スペクトル規則変形法、スペクトル強度軸変形法、選択平滑化法があるが、この三変形法の単独での認識結果では、スペクトルが過強調や、包絡されなかったことにより認識率の向上が見られなかった。このことより、三変形法を単独で行うよりも組み合わせて併用することで過強調を打ち消し、認識率の向上が見られるのではないかと考え、認識実験結果を報告した。しかし、併用することが、雑音によってはあまり有効ではない場合もある。過強調にさらに強調を行ってしまい、認識率が下がることもあった。これらを踏まえて、今回の実験では、選択平滑化法がスペクトルのローカルピークの一部を抑制することに着目し、スペクトル規則変形法、スペクトル強度軸非線形法後に選択平滑化法を適用して、これらのパラメータを規則変形包絡併用をすることで、更なる認識率の向上を図ったのでその結果を検討、報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-11-13