雑音環境音声認識におけるケプストラム重みの検討

概要

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本報告書では、高次数ケプストラム強調法の改善策の一つして、新しい重み関数を提案し、その認識結果と改良した重み関数の評価について示した。雑音環境下でのスペクトル包絡は、低周波数領域でのスペクトルのレベルが上昇することにより認識率の低下を招いている。その改善方法として欠落した谷の復活や逆に谷の部分のレベルを圧縮し、レベルの差を少なくする平坦補償法などが挙げられる。また、ケプストラム次数が大きくなった場合、その値が小さくなることに着目して高次数のケプストラムに重みを付けて強調する高次数ケプストラム強調法も有効性があると確認されている。この高次数ケプストラム強調法を用いる場合、これまでの報告書では、従来の重み関数では高次のケプストラムに十分な重みが付いていなかったため、従来の重み関数を二乗することで高次数のケプストラムの強調をより強める重み関数や強調を2段階で変化させる重み関数などの評価を行ってきた。しかし、この改良重み関数で重み付けを行った場合、高次数のケプストラムに重みが付きすぎていたため十分な結果が得られなかった。そこで本報告書では、高次数のケプストラムに適切な重み付けをすることを目的とし、これまでの強調が2段階で変化する重み関数を3段階で変化する重み関数に改良した。こめ結果、高次数のケプストラムに適切な重み付けることができ、各雑音とも認識率の向上が見られ有効性が確認できた。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-11-18

雑音環境音声認識におけるケプストラム重みの検討

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