医療観察法における精神保健福祉士の役割と課題
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概要
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重大事件を起こした精神障害者に対し、司法病棟での入院治療あるいは保護観察所の管理下で通院医療を行う新しい強制治療のシステム「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」(医療観察法)が平成17年7月に施行され、現在に至っている。本研究では、その社会復帰に関与する精神保健福祉士の役割を検討することを目的とした。我が国の精神保健・医療・福祉の現状においては、精神障害者への十分なリハビリテーションの保障や権利擁護の取組みが行われているとは言い難く、今後、本法が精神保健医療福祉施策全体に及ぼす影響は小さいものではない。そのため精神保健福祉士である社会復帰調整官や精神保健参与員が、疾病性ではなく事例性に基づいて理解と支援を行い、精神障害者の最大限の権利擁護者として積極的に発言していかなければならない。そして、精神障害者の社会復帰を国民全体のメンタルヘルスの問題として捉え、地域に働きかけていく必要があると思われた。
- 東北文化学園大学の論文
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