頸髄不全麻痺患者の機能障害と歩行能力との関係 : 独立歩行獲得および最大歩行速度に影響する要因抽出の統計学的分析
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概要
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頸髄不全麻痺患者の機能障害と歩行能力との関係を明確にすることを目的に,独立歩行獲得および最大歩行速度に影響する要因抽出の統計学的分析を行った。対象患者77例の平均年齢(標準偏差)は57.5(14.5)歳,発症要因は外傷35例・非外傷42例で,歩行練習開始1ヵ月後の独立歩行獲得者は50例(64.9%)であった。独立歩行獲得を目的変数とした重回帰分析の結果,歩行練習開始時評価(開始時評価)では第1要因に麻痺の影響が弱い側(優位側)の等速性膝伸展筋力,第2要因に座位バランス能力が抽出された。歩行練習開始1ヵ月後評価(1ヵ月後評価)では第1要因に優位側等速性膝伸展筋力,第2要因に立ち上がり動作能力,第3要因に優位側下肢痙縮の程度が抽出された。最大歩行速度を目的変数とした重回帰分析の結果,開始時評価・1ヵ月後評価いずれでも,第1要因に麻痺の影響が強い側(劣位側)の等速性膝屈曲筋力,第2要因に劣位側膝関節伸展可動域が抽出された。今回の結果から,頸髄不全麻痺患者の歩行能力改善を目標とする理学療法において重視する要因が明らかとなった。
- 2008-09-25
著者
-
國澤 洋介
埼玉医科大学総合医療センターリハビリテーション科
-
高倉 保幸
埼玉医科大学保健医療学部理学療法学科
-
柳澤 健
首都大学東京健康福祉学部理学療法学科
-
陶山 哲夫
埼玉医科大学総合医療センターリハビリテーション科
-
陶山 哲夫
埼玉医科大学 保健医療学部理学療法学科
-
國澤 洋介
啓仁会平成の森･川島病院 リハビリテーション科
-
國澤 洋介
藤村病院リハビリテーション科
-
陶山 哲夫
埼玉医科大学リハビリテーション科
-
柳澤 健
首都大学東京大学院保健科学専攻
-
高倉 保幸
埼玉医科大学総合医療センター
-
柳澤 健
首都大学東京 健康福祉
-
國澤 洋介
埼玉医科大学総合医療センター リハビリテーション科
-
高倉 保幸
埼玉医科大学 保健医療学部理学療法学科
-
柳澤 健
首都大学東京
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