酸化チタン・酸化亞鉛系磁器誘電體の研究(第9報) : XI分析試驗 XII酸による溶解試驗分析試驗
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概要
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(1)最適温度にて焼成した18種類の試料につき,3%HCl及び10%H・COOHによるZnOの溶解試驗を行つた。(2)HClによる溶解量はH・COOHによるものよりも多量溶解したが,調合したZnOの量と熔解したZnOの量との關係曲線は大略同傾向を示した。(3)ZnOの調合量と溶解量との關係曲線は3個の極小點を有し,第1の極小點にパラ3チタン酸亜鉛,第2の極小點にメソ5チタン亜鉛及びメタチン酸亜鉛,第3の極小點に正チタン酸亜鉛がそれぞれ位置し,第3の極大點附近に正2チタン酸亜鉛が位置していた。(4)酸により溶溶しないZnOは,溶解したZnOより安定なる存在状態にあるもので,従つてチタン酸亜鉛の化合物として存在しているものである。従つてこの曲線の極小値にあるものは,他のものより化合物の量が多いわけである。(5)以上の結果より,正2チタン酸亜鉛を除いた他の4種類の化合物は實在している可能性が大で,この結果は前章の分析試驗による結果と一致した。(6)TZ-5,TZ-9,TZ-10及びTZ-13はそれぞれ遊離のTiO_2,遊離のZnOの外に一種類のみのチタン酸亜鉛を含有しているとの假定の下に各組成の量と比重を計算し,L.Levyその他の報告による値と比較した。
- 社団法人日本セラミックス協会の論文
- 1949-05-01
著者
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