ビデオモデリングによる軽度発達障害児の要求充足行動の促進 : 正の強化刺激獲得可能性の観点から
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概要
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本研究では、他者に要求を拒否されることが多い軽度の発達障害児の要求の実現確率の向上を試みた。対象児も他者の要求を拒否することが多く、要求充足行動の生起が低頻度であった。要求充足行動の生起率を、対象児と兄との間で評価した結果、ベースライン期では、対象児の要求充足行動は低頻度であり、同様に、兄の要求充足行動の生起率も低下した。したがって、対象児の要求の実現確率を高めるためには、対象児自身の要求充足行動を促進することが有効だと考えられた。その方法としてビデオモデリングを試みた結果、対象児の要求充足行動の生起率が高まった。このビデオモデリングは、現実場面で対象児の拒否が強化される前に行う必要性が示唆された。事後観察期では、兄の初発の要求に対する対象児の充足行動の生起率は低下したものの、兄が何度か連続して要求すれば、対象児はそれを充足できた。また同様の形態で、兄の要求充足行動も維持された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1999-11-30
著者
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