状況に適した要求言語使用の改善および促進に関する研究 : 刺激等価性の観点から
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概要
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実験1では、だっこされている場面およびつかまえられている場面の両方の先行事象のもとで「離して下さい」と「降ろして下さい」を使用する子どもを対象として、その改善を試みた。これらの先行事象が描かれた絵刺激に対応した要求言語反応を統制させた結果、現実場面では何ら訓練を行うことなく、要求言語反応の使用が改善できた。さらに絵刺激に対する要求言語反応をより高次のものへ変容させると、それが現実場面でも生起するようになった。このような変容の要因では、前述した操作によって、当該の要求言語反応使用の弁別刺激としての条件下で対称性が、現実場面と絵刺激との間に成立した可能性が考えられたが、それを実験2で十分に検証することはできなかった。ところでこの実験2では、要求言語が使用されたことのない現実の先行事象に対応した絵刺激に、実験1の要求言語反応の一つを統制させた。その結果、現実場面でもそれが生起するようになった。
- 1997-11-30
著者
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