強化子としての固執行動の利用に関する研究 : 行動連鎖の観点からの要求言語行動の形成と般化促進
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概要
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本研究では、発声および発語のほとんどない子どもに、固執行動・固執変容行動を媒体として利用し、要求言語行動を獲得させることを試みた。つまり高頻度行動である固執行動・固執変容行動の連鎖構造の中に低頻度行動である要求言語行動を組み込むことを行った。また、この連鎖構造を日常の適切な刺激と連鎖させることにより般化が生じるのではないかと考えた。この結果、不適切だと考えられていた固執行動・固執変容行動を媒体として、要求言語行動がスムーズに形成されたばかりか、刺激般化、場面般化も生じた。この要因として、(1)高頻度行動の連鎖構造の中に標的行動を組み込んだこと、(2)その結果として、標的行動が複数の機能をおびたことが考えられる。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1988-02-20
著者
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