第103回日本保険医学会「宿題報告」手術給付金 : 過去から現在そして未来へ
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概要
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手術給付金の非該当査定に関する保険契約者側からのお申し出や相談の案件が昨今増えている。その深層を探るために,『過去』として手術給付金が誕生してからの歴史的経緯,特に「過去3世代(52-56-62疾病)」にわたる手術約款の変遷について調べた。次に『現在」として,関連業界を含めた手術保障別保有契約高や手術番号別の支払状況を調査し,その中から浮かびあがって来た問題点のうち,互いに関連し合う以下の3つの論点について述べた。(1)悪性新生物手術(悪性新生物根治手術,乳癌に対する乳房温存手術,子宮頸癌0期に対する円錐切除術,肝癌に対する経皮的ラジオ波焼灼療法)と手術約款の改訂(2)胸腔ドレナージと手術番号87番(ファイバースコープ手術,血管カテーテル手術,バスケットカテーテル手術)の関係(3)診療報酬点数区分番号(医科手術Kコード,歯科手術Jコード,放射線治療Mコード)を使った給付金査定と入院証明書の改訂『未来』として,手術約款に基づかない内規など(例えば,「手術便覧」)で妥協するのではなく,今こそ必要な手術約款の改訂,診療報酬連動型5倍給付商品(入院時手術給付金,手術サポート給付金)の導入,術式欄の拡充やKコード・Jコードを設欄する入院証明書の改訂を行いながら,手術約款に記載された医学用語の意味通りに正確に行う『手術給付金査定』があらためて求められていることを明らかにした。
- 2007-09-17
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