港外仮泊船の動静に関する統計的研究 : 六連泊地をモデルとした錨泊船の調査・解析
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概要
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六連泊地仮泊船の動静について調査・解析した結果を要約すると,次のとおりである。(1)1日当たりの平均仮泊船実隻数は約30隻である。船種別仮泊船で最も多いのは,タンカーで全体の約51%を占め,船型別では300〜1,000GTクラスの仮泊船が約44%を占めており最も多い。(2)仮泊船の錨泊位置からみた泊地の船型別利用特性は,(1)小型船(300GT未満)では,西検疫錨地(六連島寄りの検疫錨地)内区域,(2)中型船(300〜3,000GT)では,東検疫錨地の南方区域,(3)大型船(3,000GT以上)では,東検疫錨地内区域の利用度が高い。(3)仮泊船の時刻別泊地入航隻数は,1時間平均約1隻である。しかし,仮泊船の泊地入航状況はかなりランダムで,1時間当たりx隻の仮泊船が入航する確率P_<(x)>は,P_<(x)>=(1.069)^x/x!e^<-1.069>で示される。(4)仮泊船の時刻別泊地出航隻数は,1時間平均約1隻である。泊地出航船は昼間に多く,夜間にはきわめて少ない。仮泊船が泊地から1時間当たりn隻出航する確率P_<(n)>は,次式で推算できる。P_<(n)>=0.696n-0.393/nP_<(n-1)>ただし,P_(0)=0.595である。(5)仮泊の目的は,検疫待ち・水先待ち・潮待ち・バース待ち・港内バースからの沖出し待機・気象情報待ち・荒天避泊・燃油補給等多岐にわたることが,泊地入出の方面別パターンから推察される。(6)泊地在泊船隻数の時刻別分布は,06時〜07時(約15隻)と12時〜13時(約14隻)にピークをもつ双峰型で,在泊船の平均隻数は約12隻である。また,泊地にx隻以上の仮泊船が在泊する確率P_<(>x)>は,次式により求めることができる。P_<(>x)>=1-{1+e^<4.640-0.698(x-5)>}^<-1>ただし,x≧6である。(7)3日間の観測によって確認された仮泊船の錨泊時間は,最短0,2時間,最長41.9時間,平均7.5時間である。なお,仮泊船が泊地にt時間以上継続して仮泊する確率P_<(>t)>は,次式で推計できる。P_<(>t)>=1.192e^<-0.172t>
- 1983-01-25
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