心筋梗塞という病が病者の性に与える意味
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概要
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人間の性はセクシャリティとして捉えられ、心筋梗塞を発症した病者の性は生物学的、遺伝的、社会文化的に規定され、意味づけられる。本研究では心筋梗塞を発症した1事例の病や性に関する語りをエスノグラフィというアプローチを参考にして分析し、心筋梗塞という病が病者の性に与える意味を明らかにした。その結果、病者の発症から性生活の再開までのストーリーは病を持ちながら新たに性的存在として生きることへ向けての通過儀礼の物語と解釈できた。そして心筋梗塞という病が病者の性に与える意味として(1)性的存在としての内的エネルギーの低下と自制、(2)妻の性的欲求への気遣いとつながりの揺らぎへの懸念、(3)自己の世界が家庭内へ向かうことの葛藤と受け入れ、(4)夫婦のつながりの再構築ということが見出された。さらに看護者は心筋梗塞の病者の語りを性という観点から捉え解釈すること、病者に性を語る機会を提供することなどで病者の性的統合を促すことが示唆された。
- 2001-06-30
著者
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