チモシー個葉の光合成速度とSLA(比葉面積)との関係
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概要
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チモシー個葉の光合成速度とSLA(Specific Leaf Area)との間には,全生育期間を通じて有意な負の相関関係が存在し,この関係は6月(出穂期)に最も強くなることが明らかになった。チモシー個葉の光合成速度,SLAには品種間差が示され,個葉の光合成速度が高く,SLAが低い品種としてClimax,個葉の光合成速度が低く,SLAが高い品種としてS51があげられた。チモシーの個葉の光合成速度には,季節間で有意な正の相関関係が示され,6月(出穂期)に高い光合成速度を示す個体は,他の季節においても高い光合成速度を示す可能性が高いことがわかった。6月(出穂期)は,チモシーの生産に好適な気象条件となり,しかも,光合成速度とSLAとの間の相関関係もこの時期に強まるので,光合成速度が高い個体を選ぶ指標として,6月(出穂期)に示されるSLAを用いることが最も有効であると判断された。チモシー個葉の光合成速度は,生育適温下では,長日(18時間日長)条件下で高い値が示されたが,低温下では,これとは逆に,長日条件下の光合成速度は低下した。また,SLAは,長日条件下において高まる傾向を示した。
- 日本草地学会の論文
- 1977-07-31
著者
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