特集2 リベラルアーツ教育と専門教育の接点を探る(<特集>「開発工学部のためのリベラルアーツ教育」の編集にあたって)

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学歴社会から学力社会への転換を求められつつある社会的環境下にあって, 本学部におけるリベラルアーツ教育に関する取り組みや研究を背景として, 工学教育に軸足を置いた学科がリベラルアーツ教育をどのように融合させて機能させるかを考察する。特に, 開発工学部に設置されている1学科をモデルとして取り上げ, 入学期から卒業期までの学生の現状を精査しつつ, 専門教育を展開する学科としてこれまでに必要でないと思われてきたことが, 今後必要になるであろう教育の新しい部分に関して展望する。現在から10年程度を振り返り, 全国の志願者動向と本学部の入学者像について, その時期の景気動向に左右されるものの「就職に有利な学部選び」から「学びたい学部選び」に変化しつつあることを見出した。また本学部で教育を受けた学生の進路をもとに, ここで受けた専門教育の活用の程度について考えると, 学科の専門教育を十分に武器としていかしきれていないか, いかすことを考えていない状況が浮き彫りとなった。最後に, 工学教育のあり方について初年次教育と専門教育の融点を探ることを目的に, 社会が求めている新入社員像と照らし合わせながら検討した結果, 目標設定は社会のニーズを十分に満足できるものの, 目的とした運用がなされていないために十分に機能していないことを知った。そこで, 専門知識というよりも専門科目における基礎的な智といいかえて, それをリベラルアーツ教育として科目に導入することで専門教育とリベラルアーツが融合する接点して見出し, これを提言としてまとめた。
東海大学の論文

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