コンピュータ・グラフィックによる地形図作成プログラムの開発について
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概要
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この論文では、自然環境調査の出発点となる、対象地区の地形図作成を目的としたコンピュータ・グラフィックによる解析(CG解析)の手法を論じている。地形の表示は、平面座標系の座標値xyと、その標高を表す座標値hの3次元領域によって示されるべきである。しかし、2次元、白紙上に、例えば水理学におけるポテンシャル流解析の場合のように、xy平面上の流動ポテンシャル値hの分布として表現するとすれば、その作画法は、真上から見た地形の、hの分布を表す等高線を描く代数学手法の問題となる。ここでのCG解析の手法は、まず、平面座標系での解析領域を設け、これを多数の図根点で分割し、図根点がつくる個々の三角形別に、座標値xyと標高値hがつくる三角平面が連続する立体座標系を仮定する。それぞれの三角要素においてイ)図1に示す、(1)等高線作画法一節辺の両端の標高値に対する等高線値の比を、両端の平面座標値に対する等高線の平面座標値の比に置き換える節辺上の点を検索作画し、他の三角一辺での同様な検索点との2点を結ぶ、これを全体の三角要素について行い、等高線分級値を最大値から最小値に変化すれば、結果として等高線地図が得られる。ロ)図1に示す、(2)視線に直角な方向での断面線群の地形断面作画法xy座標系での三角要素の各節辺を表す方程式をa)とし、視線に直角な方向での断面線群を表す方程式をb)とする。ここでのA、Bはそれぞれ断面線と節辺の座標軸に対する角度、a、bは断面線群の基点座標値。a) y=y_1+tanB・(x-x_1)ここに、x_1、y_1は要素の節点座標値b) y=tanA・(x-a)+bこれを連立に解いて、その交点座標P(x, y)を求める。そのy座標値を当該要素の節辺が与えるh座標値に変換し、b)が示す座標軸上に表示すれば、断面線群の地形断面図が得られる。以上、2つの作画ルールが地形図作成の基本となる。
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