集中豪雨の流出による排水路の水位変化に関する数値解析
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概要
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水理学では、一般に、その流れの場が定流と仮定される場合について水理公式を適用し、水利施設の設計を行っている。しかし、集中豪雨時の排水路水位を計算して水路の断面設計を行うことは、流量変化が秒単位に大きいこの場合、定流の水理公式の適用は無理であるので、不定流計算が求められる。ここでは実験水路において上流端に流量を与え、時点ごとに下流端までの水位変化を順次求める不定流計算方式、研究報告第24巻、第1号で報告した実験水路における放流水位の計算方式を用いた。この数値計算は、ダム放流のような上流から下流の流れ解析であり、木工施設の水管理手法としては、フィード・ホーワード制御の方法である。これは河川からの取水制御が、一般に下流から上流へのフィード・バック制御であるのに対称的である。後者においては、計算方法が堰上げ水位計算であり、堰体による水位堰上げ効果の上流への波及計算は、測定可能な既存の水位、現況の水位にもとづいている。これに対し、前者の場合は、水路の上流側の水位変化の計算結果から、次の下流側水位の計算を順次行い最下流に達するもので、チェックの出来ないデータを繰り返し用いるため、安定した計算結果が得られるとは限らない。そこで、流入、流出の初期条件、また水位低下時の最低水位の決め方に関する境界条件等を設定し、計算可能としたものといえる。
- 崇城大学の論文
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