リバウンドジャンプと垂直跳の遂行能力の発達に関する横断的研究

概要

論文の詳細を見る
本研究では,5回連続リバウンドジャンプ(5RJ)と垂直跳(CMJ)の遂行能力の発達を,6歳から18歳までの男子1137名(6歳:59名,7歳:82名,8歳:69名,9歳:142名,10歳:105名,11歳:169名,12歳:103名,13歳:110名,14歳:77名,15歳:66名,16歳:73名,17&18歳:82名)を対象にして横断的に明らかにすることを目的とした.跳躍運動の遂行能力の指標として,5RJではRJ-index(跳躍高を踏切時間で除した値),CMJでは跳躍高を用いた.主な結果は以下のとおりである.1) 5RJのRJ-indexには,接地時間に変化がみられなかったことから,跳躍高に依存した経年的な発達が認められた.2) CMJの跳躍高には,経年的な発達が認められた.3) CMJの跳躍高とRJ-indexとの間には有意な相関関係が認められたが,得られた回帰式の決定係数は0.585であり,CMJの跳躍高はRJ-indexの60%程度しか説明できないことが認められた.4) CMJの跳躍高とRJ-indexの関係から得られた回帰式の残差の±1SDをもとに,跳躍能力をCMJの遂行能力と5RJの遂行能力が対応しているタイプ(CMJ=RJ:n=810),CMJの遂行能力に対して5RJの遂行能力が優れているタイプ(Good RJ:n=165)および劣っているタイプ(Poor RJ:n=162)の3タイプに分類した.その結果,9-13歳,すなわち,発育スパート開始時期にGood RJおよびPoor RJタイプに属する者の割合が増加する傾向が認められた.以上の結果から,CMJの跳躍高とRJ-indexはともに経年的に発達するが,個人内の両者の跳躍能力は必ずしも対応しながら発達するわけではなく,その個人差は発育スパート開始時期に拡大する傾向が認められた.
2007-03-10

リバウンドジャンプと垂直跳の遂行能力の発達に関する横断的研究

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク