滝乃川学園児童研究所に関する研究 : 東京府代用児童研究所の付設と返上を巡って

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概要

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日本で最初の知的障害児施設滝乃川学園の創始者石井亮一は、明治24(1891)年の創設以来、学園を研究機関として位置づけていた。大正7(1918)年、東京府児童鑑別委員会委員となり、同10(1921)年、学園児童研究所に東京府代用児童研究所の付設を委嘱される。その後、鑑別委員会と学園研究所を窓口にして、7千人を超える福祉施設、矯正施設、小学校などで、知的障害児、非行児、小学校児童、女学校生徒の知能検査、環境調査等を実施し、知的障害と非行、学業成績の関係を解明するとともに、学習指導、進学・就職指導等の相談に貢献した。その成果は学会や報告書で公表された。しかし、昭和12(1937)年の亮一の死後、後継者や財政上の困難が重なり、昭和17(1942)年、代用研究所は都に返上した。学園としての研究機能はその後も維持されるが、その復活は戦後に持ち越された。
2006-03-01

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