HusserlのBernau時間論についてVI : Minkowskiの『生きられる時間』について
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概要
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本報では第V報[7]のつづきとして,精神障害を時間論の観点から論じた精神医学者として著名なMinkowski, E.の時間論について,とくに精神障害を時間論の観点よりのべた『生きられる時間』[2]にかかれていることについてくわしくのべる。MinkowskiはBergson, H.の影響をうけて,その時間論は宇宙全体の生成から考える。未来へ向かう生成を根本にすえる。宇宙全体の生成を「生の跳躍」というが,個人の生成を「人格的跳躍」という。宇宙の生成と個人の生成とのずれを,「現実との生ける接触の喪失」としてとらえる。未来に属する概念として,活動性,期待,欲望,希望,祈り,倫理的行為の追求がある。過去はあまりくわしくなく,思い出,後悔,惜念,忘却がのべられる。これらの概念について解説した。
- 大阪教育大学の論文
- 2006-02-28
著者
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