SARSウィルスの診断,予防,治療の研究
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概要
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SARSウィルス感染の迅速・特異的でかつウィルス自体を使用しない安全な血清診断方法の開発をめざして昨年度に本研究課題で開発した組み換えSARSウィルスヌクレオカプシド蛋白(Clin Diagn Lab Immunol. 12, 848-854, 2005)を用いたSARSコロナウィルス特異的IgM抗体検出のためのIgM捕獲ELISA法(MAC-ELISA法)の開発を目的とした。MAC-ELISA法はIgMを検出するために考案された信頼性の高い手法であり,急性のウィルス性感染症を迅速に診断するうえで有用な方法である。MAC-ELISA法のcapture formatは外部からの抗体によって引き起こされるpotential backgroundを除去するので,結果として非特異的反応の起こる頻度が低くなり,またリウマチ因子によって引き起こされる擬陽性反応を排除する。また,抗原結合に対するIgGとIgM間の競争を最小限にとどめられることにより,擬陽性の結果の発生を減少させる。しかしながら現在に至るまで,SARSコロナウィルスに対するMAC-ELISA法を使った研究報告はない。またこのMAC-ELISA法の特異性と感度をSARS患者から採取した連続血清サンプルを用いてSARS感染後のIgMとIgGの抗体価陽転時期を比較することで,今回開発した手法の有用性の評価を行うこととした。
- 長崎大学の論文
著者
-
森川 茂
国立感染症研究所ウイルス第一部
-
森田 公一
長崎大学熱帯医学研究所
-
森田 公一
長崎大学熱帯医学研究所附属熱帯性病原体感染動物実験施設
-
名和 優
埼玉医科大学
-
森田 公一
長崎大学熱帯医学研究所 ・ 分子構造解析分野
-
森田 公一
長崎大・熱医研
-
森川 茂
国立感染症研究所 ウイルス第一部第一室
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