ウンシュウミカンにおける着花型について
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概要
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早生ウンシュウミカン(宮川系)の標準的樹勢の成木を用いて着花調査を1976年から5か年間継続しておこない,着花型を明らかにした.調査は,結果母枝を樹冠内着生部位ならびに方位別に類別し,それぞれの結果母枝内節別に着生全花を標識し,比較対照しておこなった.1.花の種類別樹冠内分布は,樹冠南面で有葉花,北面で直花の着生比率が高い.有葉花と直花の着生は相互に反比例の関係にある.2.結果母枝内の節位別着花は,第1節では,無着花節率が高く,第2節では,着花節が高率となる.基部に近い節では,着花節率は低下する.3.樹冠内での結果母枝種類別優占花は,長枝で有葉花,短枝で直花である.4.開花の進行は,7日目程度でほぼ満開となる.樹冠南面では,比較的短期間で開花が進む.5.花の種類別開花の進行は,有葉花が早い.6.結果母枝内での開花は,中間附近の節から始まり,先端,基部の順で咲き進む。平均開花日数は先端で3日,基部で2日である.7.樹冠北面の結果母枝基部節では,遅咲き花の比率が高い.8.樹冠全体の着花の増減には,結果母枝第1節目での着花の増減が大きな要素となり,この節での着花減が樹冠全体での着花減の要因となる.
- 千葉大学の論文
- 1984-03-30
著者
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