鉢栽培における培養土と施肥に関する研究 : 第5報培養土の物理性とポットマムの生育

概要

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団粒の大きさを異にする5種類の用土を用い施肥法,肥料形態の相違がポットマムの生育に及ぼす影響を検討し以下の知見を得た.用土の物理性を検討したところ,ミジンを除くことによって,田土,赤土区ともに気相率が増大したが,液相率は減少した.田土はpF 2.7-3.8,赤土はpF 2.0-2.7およびpF 4.2以上に孔隙分布のピークがあり,ミジンを除くことによりpF 1.0以下の孔隙率が高まった.溶脱水のECは元肥区のとくに初期において高く,また粒径が細かいほど高かった.養分の溶脱量は田土区より赤土区で,追肥区より元肥区で多く,大粒径区ほど減少した.チッ素の溶脱は前半はNH_4-N,後半はNO_3-Nが主体であった.ポットマムの生育は赤土区より田土区で良好で,元肥区,追肥区の差は判然としなかった.一方,粒径区間では除ミジン区の生育が不良であった.その原因は初期における塩類濃度障害と思われ,それをさける方法としてCDU肥料の利用の可能性が示唆された.除ミジン区の根群はミジンを含む区に比べ鉢内下層に分布が多く,また塩類濃度は全般に高いうえ,特に上層において高く維持されていた.
千葉大学の論文
1977-12-10