施設栽培土壤の塩類集積対策としてのイネ科飼料作物の利用 : 第2報 イネ科飼料作物による塩類の吸収及び収穫物の土壤中での分解
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概要
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施設栽培でしばしば問題となる土壤の塩類集積を防止する対策の一つとして,イネ科飼料作物の夏季短期栽培について検討した.また青刈した収穫物を有機質資材として利用するために,土壤中における養分の無機化についてモデル実験を行なった.塩類濃度の異なる4段階の土壤を充てんしたポットに栽培されたトウモロコシ,ソルゴー,シコクビエ,ローズグラスのうちで肥料成分の吸収が最も多かったのはトウモロコシであった.シコクビエは乾物生産量は劣ったが,各元素の含有率が高いために吸収量はトウモロコシにつぎ,ソルゴーと同程度であった.イネ科飼料作物の栽培により土壤のECは低下し,その値は作物の養分吸収量と対応していた.トウモロコシとソルゴーの地上部収穫物を土壤に添加し,無機化に関する室内実験を行なった結果,2草種とも20日間のインキュベーションでは土壤の無機態窒素の有機化を促進し,30日間でもトウモロコシ添加区ではブランクの土壤よりも無機態窒素量は減少した.一方植物体のカリウムは速やかに土壤中に溶出してくることがわかった.
- 1979-02-28
著者
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嶋田 典司
土壤学及び植物栄養学研究室
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佐藤 幸夫
土壤学及び植物栄養学研究室
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芦原 昭一
土壤学及び植物栄養学研究室
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大泉 久一
土壤学及び植物栄養学研究室
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高崎 康夫
土壤学及び植物栄養学研究室
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金成 善一
土壤学及び植物栄養学研究室
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野島 博
土壤学及び植物栄養学研究室
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佐藤 幸夫
千葉大園芸
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佐藤 幸夫
千葉大 園芸
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芦原 昭一
栽培管理学研究室:土壤学及び植物栄養学研究室
-
金成 善一
栽培管理学研究室
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