市場と組織の取引コスト分析 : Barnard-Simon理論からWilliamsonのTCE分析へ(3)
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概要
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Bamad (1938)理論から多くの示唆を受けて自らの管理論を展開したH. A. Simon (1947, 1976)は、個人的動機を組織目的へ統合する機能を管理即意思決定と解し、その機能が決定前提たる組織影響力下において発現するとした。Simonは、後に、Simon (1991)において、経済を「市場経済」ではなしに「組織経済」とみるべきこと、そして、そのために必要な分析用具として、組織影響力の関連概念-「権限」「報酬」「一体化」「調整」-を呈示し、それら4つの概念を用いて組織現象を解明すべきであるとした。Simonの主張は、「市場と組織」に関するNIE分析-TCE分析を含む-に対する批判的提言を意味するが、その提言は市場概念を後退させることから、新たな問題を発生させることを意味する。Simon理論は、TCE分析に対して多くのインプットを提供したが、組織影響力を重視する彼の管理論は、Mintzberg (1983)の組織パワー理論によって継承されたとみるべきである。(注: REFERENCESは、前出Abstractのそれを参照)
- 北海道情報大学の論文
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