ヒト21番染色体YACクローンの示すユニークな染色体分配挙動(保健福祉部栄養学科)
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概要
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我々が先に構築したヒト21番染色体特異的なゲノムライブラリーの中から、ユニークなクローンが発見された。このYAC(酵母人工染色体)クローンは通常見られない次のような染色体挙動を示した。このクローンはCHEFによる核型分析では人工染色体と思われる数本のバンドを示し、これにヒト特有の短鎖反復配列であるAluがハイブリダイズした。一般にはひとつの酵母細胞に複数の人工染色体が存在することは無いので、クローンのコンタミネーションが疑われた。そこでオリジナルクローンから単一コロニーを6世代に渡って分離し、そめ各世代でCHEF解析を実施した。その結果、オリジナルクローンから、それ自身も含めると4種のクローンが派生することが分かった。このような挙動を示すクローンはこれまで報告されていない。このオリジナルクローンでは、染色体分配を正常に制御する因子が機能しないために異常分配を引き起こしているものと考えられる。このクローンを用いて染色体分配に関わる新たな因子の同定か期待される。本稿では、このクローンの異常な染色体分配挙動の解析結果を報告する。
- 西南女学院大学の論文
- 2005-02-28
著者
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甲斐 達男
Department of Nutritional Sciences, Faculty of Health and Welfare, Seinan Jo Gakuin University
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竜口 和惠
Department of Nutritional Sciences, Faculty of Health and Welfare, Seinan Jo Gakuin University
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竜口 和惠
西南女学院大学保健福祉学部栄養学科
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甲斐 達男
西南女学院大学保健福祉学部栄養学科
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