密閉式湿式灰化法 : 原子吸光法による市販ホウレンソウ中のミネラル含量測定(保健福祉学部 栄養学科)
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1997年秋から1998年春にかけて北九州市内で市販されていたホウレンソウ中のカリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)などのミネラル含量を、密閉式の湿式灰化後、原子吸光法により測定した。灰化には、通常、乾式灰化法が用いられるが、密閉式湿式灰化法は乾式灰化法と比べて、実験結果には差がなく、所要時間は短く、汚染が起こらないなどの点で有用であった。実験の結果、試料によるミネラル含有量の差異はあるものの、平均値を五訂日本食品標準成分表と比較するとK,Fe,Cuの含有量は低く、Zn,Mnの含有量は高く、Ca,Mgの含有量は同程度であった。しかし、産地間、季節による差異、各試中のミネラル総量とシュウ酸・硝酸含量との相関関係は認められなかった。すべてのミネラルは葉柄部よりも葉部に多く含まれていた。ホウレンソウを2.5分間、ゆでた後のミネラルの残存率は、Ca,Cu,Mnでは70〜100%以上と、ゆで操作によっても損失しにくいミネラルであり、一方、K,Mg,Fe,Znは残存率が45〜75%で、比較的損失が大きいミネラルであった。
- 西南女学院大学の論文
- 2006-02-28
著者
関連論文
- 染色体異常分配挙動を示すYACクローンの特性解析(保健福祉学部 栄養学科)
- ヒト21番染色体YACクローンの示すユニークな染色体分配挙動(保健福祉部栄養学科)
- レーズンより単離した酵母の同定および製パン特性
- 密閉式湿式灰化法 : 原子吸光法による市販ホウレンソウ中のミネラル含量測定(保健福祉学部 栄養学科)
- 市販ホウレンソウ中のシュウ酸、硝酸含量の酵素法による測定(保健福祉部栄養学科)