群馬県花輪・田沢地域の彫物師と公儀彫物師高松家との関連
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概要
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前稿では、群馬県下の近世社寺に関与した彫物師について考察し、勢多郡東村の花輪と黒保根村の田沢の彫物師が多くみられることを明らかにした。 さらに、花輪・田沢地域の彫物師は県内の他、埼玉県、東京都、長野県の社寺にも関与している。 したがって、関東地方の近世社寺における彫刻装飾を考える上で、花輪・田沢地域の彫物師はきわめて重要な意味をもっている。 ところで、享和3年(1803)の千手院本堂(群馬県)の欄間裏には、(写真-1)に示すような墨書があり、田沢村の彫物師並木源治諆訓は「公儀彫物師高松亦八邦教 末流」と記されている。しかも、花輪村の祥禅寺には、この高松家の墓が残っている。したがって、花輪・田沢地域の彫物師には、公儀彫物師高松家との関連が窺える。 本稿は、この両者の関係について考察する。
- 社団法人日本建築学会の論文
- 1983-09-01
著者
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