パーソナルコンピュータによる気体分子運動のシミュレーション(2)

概要

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高等学校の物理の教科書における「気体分子運動」の取り扱いでは，Maxwellの分布則について簡単な説明があり，温度の相違による分布曲線の図が添付されている場合が多い。しかし現在のところ，分布曲線の様子を，他の物理現象のように実験で確認することは容易ではない。このため，急速に改良・改善されつつあるパーソナルコンピュータで具体的にシミュレートし，学習の補助教材としての活用の可能性を検討した。本表題の第1報ではその最初の試行として4，5分子によるシミュレーションについて報告をしたが，プログラムを修正し，20個の分子によるシミュレーションが出来るものとした。今回改良されたプログラムによるコンピュータ実験で，適当な条件のもとで実行すれば理論値との差が数パーセントになることが明らかになった。The collisions of the molecules inclosed in the two-dimensional space were treated with the personal computer.On the assumption that the collisions are perfectory elastic,the distributions of molecular speeds were examined with ten or more molecules.It was found that the distribution curves obtained from the computer experiments were in good agreement with those of Maxwell speed distribution curves.