パーソナルコンピューターによる気体分子運動のシミュレーション(1)
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概要
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高等学校の物理の教科書では気体分子の運動はエネルギーの単元の中で取り扱われている場合が多い。そこでは箱の中に質量Mの気体分子がN個含まれたモデルを採用し,各分子は分子どうし(分子どうしの衝突は無視されている場合が多い),または器壁と弾性衝突を操り返し,気体の圧力や分子のもつエネルギーなどを計算している。それとともに分子の速さの度数分布が,温度によってどのように変化するかが図示されている。今回,パーソナルコンピュータで数個の分子の2次元運動による衝突のシミュレーションを行って速度データをとり,多くの物理の教科書に示されている気体分子の速度分布の様子(図1)に,定性的にどの程度まで近似出来る結果が得られるかを試みた。その結果,3個以上の分子で数千個の速度データを採用すれば,温度および質量の相違による分布状態の変化の様子が,Maxwell-Boltzmann分布則から期待されるものとよく一到することがわかった。Maxwell-Boltzmann distribuion curves for various temperatures are illustrated in many physical textbooks for high school.In this paper I treated the collisions of the molecules inclosed in the two dimensional space with the personal computer.It was assumed that the molecules of gases fly about various velocities and the collisions are perfectory elastic.Therefore the molecules change their velocities in the collisions with the other molecules and are unchanged with the wall.On this assumtion I have tried the simulations of the collisions of four and five molecules and examined the distributions of molecular speeds.It was found that the distribution curves obatained from the computer experiments were in good agreement with those illustrated in the textbook.
- 大阪教育大学の論文
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