歯の自家移植後矯正治療と補綴治療を行った大臼歯欠損成人症例
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概要
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本症例は初診時年齢 の女性で, 全顎的なう蝕のために大臼歯を多数欠損し咀嚼障害を主訴として来院した.臼歯の自家移植後に, 矯正的な歯の移動, ブリッジによる補綴処置を併用し, 臼歯部の咬合を再構築した結果, 良好な治療成績を得たので報告する. , 保存不可能なため抜歯された下顎右側第二大臼歯部に上顎右側第三大臼歯を移植した既往があった.上顎左側第一, 第二大臼歯, 下顎左側第二大臼歯および下顎右側第一大臼歯がう蝕のため抜去されていた.オーバージェット5.0mm, オーバーバイト3.3mmで上顎前歯部に叢生が認められた.∠ANBは1S.D.内で, 下顎下縁平面角(∠Mp-SN)は, 2S.D.を超えて大きく, ハイマンディブラープレーンアングルケースであった.34歳6か月時に, 下顎両側第三大臼歯の近心傾斜の整直と下顎左側第三大臼歯の近心移動を開始した.上顎左側第三大臼歯は開窓後, 牽引し, 近心移動を行った.治療開始後2年2か月時に動的治療を終了し, 保定に移行した.保定開始6か月後に近心移動した上顎左側第三大臼歯を支台歯としたブリッジ, 移植歯である下顎右側第二大臼歯を支台歯としたブリッジによる補綴処置を行った.保定開始後2年経過時において, 咬合状態は安定していた.
- 日本矯正歯科学会の論文
著者
-
山本 照子
東北大・歯
-
宮脇 正一
岡山大歯
-
宮脇 正一
鹿児島大
-
宮脇 正一
岡山大学 歯学部 共用総合試験部会
-
宮脇 正一
鹿児島大大学院発生発達成育学講座顎顔面育成学分野
-
宮脇 正一
岡山大学大学院医歯学総合研究科 機能再生・再建科学専攻 顎顔面口腔矯正学分野
-
山本 照子
岡山大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔矯正学分野
-
井上 雅秀
岡山大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔矯正学分野
-
谷本 裕子
岡山大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔矯正学分野
-
竹山 彰宏
岡山大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔矯正学分野
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