奈良県立医科大学口腔外科開設後 20 年間の矯正治療患者の実態調査

概要

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1981年10月から2001年10月までの20年間に奈良県立医科大学附属病院口腔外科で治療を開始した矯正治療患者について調査し, 1981年から1991年まで(前期)と1992年から2001年(後期)に分けて患者の実態と経時的変化について検討した.1.矯正治療を開始した患者総数は, 698名で男254名, 女444名, 男女比は1 : 1.7であり, 1993年以降患者数が漸増した.2.年齢分布では, 男女とも6∿10歳が最も多く, 16∿20歳, 11∿15歳の順であった.後期では, 16歳以上の患者が増加し, 15歳以下の年齢群が減少した.3.症例分類別には前期では, 顎変形症(17.2%), 前歯部反対咬合(16.8%)叢生(15.8%)唇顎口蓋裂(15.2%)であった.外科的矯正治療が保険適用された後期では, 反対咬合が減少し, 顎変形症が増加した(32.3%).4.患者の居住地域は, 橿原市を中心に奈良県内が86.5%を占めた.5.紹介患者は71.5%を占め, 主に一般歯科開業医からであった.院内他科および医科開業医からの紹介も21.7%あった.
日本矯正歯科学会の論文