静止および流動条件下におけるPlasmodium coatneyi感染赤血球のC32メラノーマ細胞に対する接着性
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概要
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静止および流動条件下において,Plasmodium coatneyi感染赤血球のC32メラノーマ細胞に対する接着性を検討した.6頭のP.coatneyi感染ニホンザルより採取した血液を用いて,静止条件下で培養したC32細胞に対する接着試験を行なったところ,いずれのサンプルでも感染赤血球の接着現象が認められた.接着現象がみられた細胞数はC32細胞100個当たり62.3±16.1 (mean±SD)個,細胞1個当たりに接着した感染赤血球数は4,6±3.9個であった.接着した感染赤血球の表面全域には多数の小隆起構造(knob)が見られ,また相対するC32細胞の表面にはCD36の発現が免疫蛍光染色により検出された.次に3頭のP.coatneyi感染ニホンザルより採取した血液を用いて,血液流動モデルによる検討をおこなった.内側にC32細胞を培養したマイクロキャピラリー内を,1.0 dyne/cm^2 の速度で各血液を流動させたところ,1分間当たり5〜6個の感染赤血球の固着現象および6〜11個のローリング現象が観察された.これらの現象は抗CD36mAbを前処理すると75〜100%の割合で抑制され,抗ICAM-1mAb 前処理では20〜40%の抑制,さらに抗CD36 mAb と抗ICAM-1mAbの両者を前処理するとローリング現象が83〜100%抑制,固着現象が100%抑制された.これらの結果,CD36はP.coatneyi惑染赤血球の主要な接着レセプターのひとつであることが示唆された.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2003-03-25
著者
-
桐木 雅史
獨協医大・熱帯病寄生虫病
-
松田 肇
獨協医科大学国際教育研究施設
-
桐木 雅史
獨協医科大学熱帯病寄生虫病センター
-
桐木 雅史
独協医科大学・熱帯病寄生虫学
-
川合 覚
獨協医科大学熱帯病寄生虫学教室
-
吉成 正裕
横浜市立大学医学部寄生虫学教室
-
松本 淳
獨協医科大学熱帯病寄生虫学教室
-
相川 正道
東京大学大学院農業生命科学研究科応用勣物科学専攻
-
南 隆彦
横浜市立大学医学部寄生虫学教室
-
南 陸彦
獨協医科大学 熱帯病寄生虫 教室
-
松田 肇
獨協医科大学熱帯病寄生虫学
-
松田 肇
東京大学医科学研究所
-
松田 肇
Department Of Tropical Medicine And Parasitology Dokkyo Medical University School Of Medicine
-
川合 覚
獨協医科大学熱帯病寄生虫学
-
松田 肇
独協医科大学熱帯病寄生虫学教室
-
松田 肇
獨協医科大学医動物学教室
-
相川 正道
東京大学大学院農業生命科学研究科応用動物科学専攻
-
桐木 雅史
獨協医科大学 熱帯病寄生虫病室
-
松田 肇
獨協医科大学 国際協力支援センター
-
川合 覚
獨協医科大学 熱帯病寄生虫病室
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