PrV gB,gCを発現するBHV-1組換え体はBALB/cマウスにtype1優位の免疫を誘導する(ウイルス学)
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概要
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牛ヘルペスウイルス1型(BHV-1)の宿主域は狭く,マウス由来のA31細胞など牛以外の動物に由来する細胞株では限られた増殖性しか示さない。これに対しオーエスキー病ウイルス(PrV)糖タンパク,gB,gCを発現するBHV-1組換え体(TF7-6株)はA31細胞への侵入性が増していることが既に報告されている.TF7-6株および野生株にGFP遺伝子を組込んだ組換え体を作製し,これらをマウス腸間膜へ感染させたところTF7-6株由来の組換え体を感染させた腸間膜細胞において強い蛍光が観察された。これらの結果はTF7-6株が野生株に比べマウスへの強い感染性をもっていることを示している.さらにTF7-6株およびチミジンキナーゼ遺伝子欠損株(以下野生株)BHV4をBALB/cマウスに腹腔接種し,BHV-1ウイルス粒子に対する抗体価の上昇をELISAにて確認したところ,いずれを接種したマウスでも抗BHV-1,IgGタイターは上昇したが,野生株を接種したマウスのほうが高い値を示した.BHV-1粒子に対する遅延型過敏反応はいずれも同程度であった.さらに接種後4週目の血清についてIgG2a/IgG1比率を検討したところTF7-6株を接種したマウスでは野生株接種マウスに比べてIgG2a優位になっていることが分かった.これはPrVgB,gCの発現による細胞への侵入性上昇によるものである可能性がある.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2002-07-25
著者
-
松本 安喜
東京大学大学院農学生命科学研究科応用免疫学研究室
-
大塚 治城
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学教室
-
松本 安喜
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学教室
-
松本 安喜
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
高島 康弘
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
長根 範子
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学教室
-
Hushur O
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学教室
-
高島 康弘
岐阜大学応用生物科学部獣医寄生虫学分野
-
Hushur O
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
大塚 治城
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
-
Otsuka Haruki
Department Of Global Animal Resource Science Graduate School Of Agriculture And Life Sciences The Un
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