ウサギ由来 RK-13 細胞で増やしたオーエスキー病ウイルスは宿主細胞を特異的に溶解する非免疫ブタ血清中の自然抗体 IgM によって中和される(ウイルス学)
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概要
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RK-13細胞で増殖させたオーエスキー病ウイルスはSPFブタ血清で補体系を介して不活化される.このPRV中和活性はブタ血清を予めEGTA, EDTA, 抗Clq抗体もしくは抗IgM抗体で処理することにより阻害された.またIgGだけを除去した血清は中和活性を持っていたが, IgMおよびIgGを除去した血清は中和活性を失った.さらに4℃にて予めRK-13細胞と反応させることでブタ血清のウイルス中和活性は阻害されたが, ブタ由来CPK細胞との反応では中和活性は失われなかった.これらの結果は, ブタ血清中にRK-13細胞膜に結合する自然抗体IgMが存在すること, PRV粒子がRK-13細胞表面の抗原を取り込みそれらの抗原に自然抗体IgMが結合して補体系古典経路を介したウイルス中和が起こっていることを示している.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2005-03-25
著者
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大塚 治城
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学教室
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高島 康弘
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
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林 砂緒
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
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高島 康弘
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室:岐阜大学応用生物科学部獣医寄生虫病学分野
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大塚 治城
東京大学大学院農学生命科学研究科国際動物資源科学研究室
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Otsuka Haruki
Department Of Global Animal Resource Science Graduate School Of Agriculture And Life Sciences The Un
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