PC12細胞における分泌顆粒性モノアミントランスポーターを介したノルサルソリノールの取り込み
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概要
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パーキンソン氏病原因候補物質であるノルサルソリノール (NS) の細胞内動態をPC12細胞を用いて検討した. NSを前処置したPC12細胞から調製したホモジネートのショ糖密度勾配遠心により, NSとドパミンは同一画分に局在することが明らかとなった. NSは精製分泌顆粒に濃度依存的に取り込まれた (Km=41.5±6.8μM). この取り込みは分泌顆粒性モノアミントランスポーター阻害薬のレセルピン, 外液ATM除去, 内因性基質であるドパミンにより抑制されたが, 細胞膜性ドパミントランスポーター阻害剤のGBR-12909では変化しなかった. NSを処置したPC12細胞をKCl (10-50 mM), ATP (10-100 μM) で刺激すると, ドパミン分泌量に比例してNSの放出が観察された. また, NS放出の時間経過はドパミンと一致していた. 以上の結果から, 細胞内に取り込まれたNSは分泌顆粒に分布し, 分泌刺激時にドパミンと共に閉口放出によって細胞外に放出されると考えられた.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2001-05-25
著者
-
藤田 正一
北海道大学大学院獣医学研究科環境獣医科学講座
-
数坂 昭夫
北海道大学獣医学研
-
藤田 正一
北海道大学大学院獣医学研究科毒性学教室
-
藤田 正一
北海道大学大学院獣医学研究所
-
数坂 昭夫
北海道大学大学院獣医学研究科環境獣医科学講座毒性学教室
-
丸山 豊
北海道大学大学院獣医学研究科毒性学教室
-
鈴木 裕子
北海道大学大学院獣医学研究科毒性学教室
-
鈴木 裕子
北海道大学医学部第3内科
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