強毒株のPlasmodium yoelii yoelii感染動態における抗IL-10抗体と抗IFN-γ抗体投与の影響
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概要
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強毒株のPlasmodium yoelii yoelii 17X感染マウスにおけるIL-10とIFN-γの役割を明らかにするため, これらのサイトカインに対するモノクローナル抗体をマウスに投与し, 感染動態に及ぼす影響について調べた.C57BL / 6マウスに本原虫を接種後抗IFN-γ抗体を腹腔内投与した群は, 感染初期より高い原虫血症を呈し対照群と比較してして早期に死亡した.これに対して, 本原虫接種後抗IL-10抗体を投与した群では, 60%のマウスに原虫血症上昇の遅れが認められ, そのピーク時における寄生率は高い価を示したものの, これらのマウスは最終的に治癒した.一方, 本原虫症においてIFN-γとIL-10産生のピークを示す感染後6日目に脾細胞を採取し培養してNO産生を検討したところ, その産生量は抗IFN-γ抗体の添加により減少し抗IL-10抗体の添加により上昇した.しかし, NO合成酵素の阻害剤であるアミノグアニジン投与は感染動態に影響を与えなかった.
- 社団法人日本獣医学会の論文
- 2000-06-25
著者
-
石田 博
国立療養所宇多野病院内科・臨床研究部
-
石田 博
川崎医科大学検査診断学
-
小林 富美恵
杏林大学医学部熱帯病・寄生虫学教室
-
松井 利博
杏林大学医学部寄生虫学教室
-
辻 守康
杏林大学医学部感染症学講座(寄生虫学)
-
辻 守康
杏林大学医学部熱帯病・寄生虫学
-
辻 守康
杏林大・寄生虫学
-
小林 富美恵
杏林大学医学部感染症学講座
-
小林 富美恵
杏林大学医学部感染症学講座(寄生虫学)
-
辻 守康
杏林大学医学部感染症学講座
-
松井 利博
Nippon Veterinary And Animal Sci. Univ. Tokyo Jpn
-
Tsuji M
Kyorin Univ. School Of Medicine Tokyo Jpn
-
辻 守康
杏林大学医学部寄生虫学
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