新生子豚の尿酸結石症と血漿中のプリン異化代謝産物との関連性

概要

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新生子豚の尿酸結石の発生とプリン異化代謝産物との関連性を検討するため, 新生子豚32頭における尿酸結石の発生率, 血漿中のキサンチン, ヒポキサンチン, 尿酸およびアラントイン濃度を調べ検討した。正常体重子豚(体重l.2 kg以上, n=18, N群)と低体重子豚(体重0.9 kg以下, n=14, L群)を用い, これらを水給与処置(飢餓, n=11, 処置W), 人工乳給与処置(正常栄養, n=12, 処置M)および水とアロプリノール処置(尿石発症予防, n=9, 処置A)し, 出生後60時間観察した。剖検の結果, 尿酸結石の発生率は両群ともに処置Wが処置M, 処置Aに比べ高かった。L群において血漿中キサンチン, ヒポキサンチンおよび尿酸濃度は処置Wが処置Mに比べ顕著に増加した。また, 両群ともに血漿中アラントイン濃度は処置Wが処置Mに比べ高い値で推移した。これらのことから, 新生子豚の尿酸結石の発生は出生後の飢餓によるプリン異化代謝産物の増加が影響していることが示唆された。
1998-02-25