不規則波形を用いた液状化実験
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
東京下町低地の沖積層上部で採取した乱さない砂とシルトについて, 側圧を一定にし軸圧を不規則波形で載荷した振動三軸試験を行い, 試料の液状化特性を調べている。不規則波形には十勝沖地震 : 八戸E-W, EL-CENTRO N-Sの地震波を基盤入力とした応答解析で得られた応答せん断応力の時刻歴波形を増幅して用いている。また, 入力として正弦波形による液状化実験を行い液状化抵抗応力比R_l(軸差応力/有効拘束圧)と液状化に要する繰返し回数N_lとの関係を求め, 岩崎ら(1978)の手法でR_l〜N_l関係を正規化表示して液状化特性を検討している。その結果, 正弦波形と不規則波形の実験における残留間隙水圧比(間隙水圧/有効拘束圧)を比較し, 沖積砂ではほぼ同じ値になるが, シルトでは不規則波形によるほうが正弦波形による残留間隙水圧比より小さいことを明らかにしている。また, 液状化に要する繰返し回数を20回とした場合の正弦波によるR_l(20)と不規則波によるR_l, <max>との比αは, 液状化判定規準としてひずみ両振幅を5%とした場合, 沖積砂で0.58〜0.75,シルトで0.52であったと述べている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1982-12-15
著者
関連論文
- 東京低地における地盤の再液状化現象
- 実地震波形を用いた地盤の液状化解析
- 不規則波形を用いた液状化実験
- 軟弱な埋立て地盤上の堤防の耐震性
- 東京の東部低地における動的挙動特性と流動化現象
- 地盤改良による液状化防止効果
- 細粒分を含む沖積砂の液状化特性 : 過圧密化, くり返しせん断応力履歴が液状化強さに及ぼす影響
- 液状化試験結果の地盤への適用法に関する研究 : 平均主応力一定のくり返し三軸試験
- 兵庫県南部地震で被災した河川堤防の調査と液状化解析
- 小学校6年理科における土木教育に関する体験型授業の提案と実践
- 盛土を含む砂地盤の液状化模型振動台実験
- 11O-202 土木工学との関連を図った体験型防災教育の実践と評価 : 小学校第6学年「土地の変化を調べよう」の実践を通して(授業研究・学習指導,一般研究発表(口頭発表))