地盤改良による液状化防止効果
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概要
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この研究は, 軟弱な埋立て地盤に堤防を築堤するため砂杭を振動圧入した場合の液状化防止効果を, 地盤改良前後のN値, 原位置密度測定, 不かく乱砂の平均主応力一定繰返し三軸試験, 及び原位置における静止土圧係数の測定結果から考察したものである。地表面下約10mの層はN値10程度の埋立て砂, N値0〜3の粘性土, N値8〜30の沖積砂層である。検討結果の主なものは次のとおりである。1)地盤改良によりN値は埋立て砂層で70%, 沖積砂層で40%程度増加する。2)原位置相対密度は, 改良により埋立て砂層では大きくなるが沖積砂層ではあまり変化がなく, 深いところで若干小さくなる。3)不かく乱砂の液状化強さは, 改良により埋立て砂層と沖積砂層の上部で大きくなるが, 沖積砂層下部では低下する。4)静止土圧係数K_0は, 改良前で0.4〜0.5,改良後で砂層は0.8,粘土層で0.6程度となる。5)地盤の液状化抵抗強さτ_<hν>は, 地盤改良により埋立て砂層で65%, 沖積砂層上部で50%, その下部で4%程度増加する。この増加はK_0の増加に起因するものと推定される。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1980-03-15
著者
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