軟弱な埋立て地盤上の堤防の耐震性
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概要
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東京都江戸川区の南部に位置する荒川河口と旧江戸川河口にはさまれた葛西沖埋立地に築堤された荒川堤防について, 耐震性の検討結果が述べられている。PS検層や乱さない試料の動的静的試験をサンドコンパクションパイルにより改良した地盤と未改良地盤で行い, 改良効果を検討している。また, 得られた実測値をもとに, 有限要素法による応答解析(FLASH)やSHAKEによる応答解析を行い, 堤体の流動化と安定性の検討を行っている。得られた結果の概要は次のとおりである。(1)改良地盤のシルト層のS波速度は, 未改良地盤に比べて20%程度増大する。また, 砂層の静止土圧係数は改良前に0.4であったが, 改良後は0.8となり, 地盤改良効果が認められる。(2)関東地震規模の入力による応答解析結果から, 堤体の一部に局所的な流動化が発生するが全体的には十分な安全率が確保されていると結論されている。
- 社団法人地盤工学会の論文
- 1982-12-15
著者
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