岐阜県南部の野鼠寄生恙虫と野鼠からの恙虫病リケッチアの分離
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
岐阜県養老町において1980年4月から1984年12月の期間に野鼠類を捕獲し, 寄生恙虫および恙虫病リケッチアの保有の有無について調査した。捕獲した野生小動物3属4種87頭のうち, アカネズミ59頭中8頭から恙虫病リケッチアが分離され, これらは補体結合反応および一部は間接螢光抗体法によって, 主としてGilliam型とKarp型から成ることがわかった。また, 5属12種の恙虫が記録され, このなかには恙虫病媒介種として重要なフトゲツツガムシとタテツツガムシの2種が含まれていた。なお, ハルナパラシュンセンツツガムシChatia (Parashunsennia) harunaensisが当地域から初めて記録された。以上の結果から, 今回の調査地域一帯には, 1950年代以後も持続的かつ潜在的に恙虫病が浸淫しているものと考えられる。
- 1987-03-15
著者
関連論文
- ツルグレン法による恙虫類の生息調査 : 1. 調査法の検討と日常生活域におけるフトゲツツガムシの分布
- 28 ハマベバエの形態と室内飼育実験
- イカ精莢による口腔内刺傷例
- 長野県の恙虫類に関する基礎調査
- 81 長野県の恙虫類とその季節的発生消長について
- ゴキブリアレルギーに関する研究 : 1. 日本産住家性ゴキブリ類のアレルギー発現性について
- タテツツガムシ幼虫の野外サンプリングに効率的な鈴木の見取り法
- 神奈川県西部広域におけるタテツツガムシの多発
- 55 神奈川県西部のタテツツガムシ
- 富士山東山麓におけるタテツツガムシ, フトゲツツガムシの分布様式と恙虫相
- 11 名古屋市内の野鼠寄生恙虫について : (3) 昭和 58-60 年度調査成績の総括
- 蚊の唾液腺のヒスタミンおよびエステラーゼについて
- 自ら経験したヤマカガシ頸腺毒による眼障害
- ゴキブリアレルギーに関する研究 : 2. チャバネゴキブリ抗原の性状とヒトおよび実験動物に対するアレルゲン性
- P152 ミャンマーから発見された 2 種類の新型四日熱マラリア様原虫 : II. SSUrRNA および CS 遺伝子解析
- P151 ミャンマーから発見された 2 種類の新型四日熱マラリア様原虫 : I. 形態学的特徴について
- 岐阜県南部の野鼠寄生恙虫と野鼠からの恙虫病リケッチアの分離
- 20 長野県下の恙虫病リケッチア伝播種
- 41 長野県飯田市産の野鼠およびフトゲツツガムシからの恙虫病リケッチア分離成績
- ツルグレン法による恙虫類の生息調査 : 3. 恙虫病の患家周辺部におけるフトゲツツガムシの発生
- キジに寄生する恙虫類, とくにフトゲツツガムシの分散に果すキジの役割について
- ツルグレン法による恙虫類の生息調査 : 2. 恙虫類の環境依存性と季節的発生消長
- 東海地方における不快動物としてのアブラコウモリ, およびそれに由来する有害節足動物
- 愛知県における越冬蚊成虫群の動態特にアカイエカの翅長分布に基く考察
- ゴキブリウイルスに対するクロゴキブリの感受性について
- ゴキブリの病理学的研究 : I. クロゴキブリにおける潰瘍病変の発生
- 水質汚濁が原因と思われるアカイエカの大発生例とその防除対策
- 名古屋市およびその近郊家屋における室内塵中のダニ発生消長について(第2回研究発表会講演抄録)
- ケダニ類の新属新種 Ralphaudyna amamiensis : J. Ralph Audy 博士への追悼の念を込めて
- 84 有毒鱗翅類毒針毛に関する研究第 7 報 : アオイラガ有毒毛の超微形態について
- 6 単為生殖系フタトゲチマダニの愛知県下における異常発生例
- 愛知県におけるマダニ刺咬症